豊かで安全、住みやすい日本。
外国人からの人気も高い。
そんな日本に住んでいる私たちは、海外からは幸せそうに見えていると思いますが、実は日本人の主観では、日本人は幸福度が低いというデータがあります。
幸せではないが不幸でもない。
この記事では日本の幸福度が低い理由について追及をしていきます。
労働時間が長いと幸福度は下がる?
日本の幸福度ランキングは47位
日本人の多くは、周りの皆と一緒であればいい。
日本人の多くは、特別お金持ちになりたいわけではない。
日本人の多くは、皆と一緒であることが一番幸せ?と考えています。
SDSNによると2023年の国別の幸福度ランキングで、137ヵ国中、日本の順位は47位でした。
【世界幸福度ランキング】日本の幸福度、2023年は47位に上昇 トップは6年連続の…
幸福度ランキングは、以下の指標を基に決められます。
- 一人当たりの国内総生産
- 社会的支援
- 健康寿命
- 社会的自由
- 寛容さ
- 汚職の無さ・頻度
- 人生の選択の満足度
日本の健康寿命は世界で1位、平均寿命も1位です。
健康的な食文化や高度な医療技術により、最も長生きが出来るこの国の幸福度順位が、なぜこんなに低いのか?
それはズバリ、「人生の選択の自由度」、「寛容さ」が足を引っ張っているんです。
お金、健康、治安の良さだけでは、人は幸せになれない。
現代の日本が直面している闇です。
長時間労働の日本人は「人生の選択の自由度」が低い
日本で働いている私たちは、会社の拘束時間がとにかく長いんです。
毎日遅くまで残業して、会社で働くために生きている感じですね。
仕事に追われ、自由な時間もなく、人生の選択しようにも選択肢が与えられていない状態です。
これでは、他人はおろか、家族に対しての思いやる気持ちの余裕も生まれてこなくなるのも当然です。
日本人は一般的に、正社員であれば1年8,760時間(24時間 × 365日)のうちの2,000~2,200時間ほど働いていると言われています。
※日本人の労働時間の長さについての記事もあわせてご覧ください。
日本の会社で働いていると、毎日こんなことばかりです。
これでは、自由な時間は生まれるはずもありません。
会社の拘束時間の長さは幸福度と深い繋がりがあり、まさにシーソーの関係です。
「労働時間」が長い ⇒ 「人生の選択の自由度」が低くなる ⇒ 「幸福度」が低くなる
「寛容さ」が足りない日本人
幸福度を下げているもう一つの要因が「寛容さ」の低さです。
自分と意見や立場が異なる人たちの意見を聞き、どれだけ理解を示すことができるか
つまり、我々日本人は他人に対しての思いやり、寄付やボランティアの精神が欠如しているということです。
参考記事:《この国は不寛容社会》「幸福度ランキング58位」の日本人に足りないたった1つの習慣
「寛容さ」を下げている要因の一つとして、日本の「無駄なルール」の多さにあると言われています。
仕事中に飲食をしてはいけない
仕事中におしゃべりをしてはいけない
会議中はトイレに行ってはいけない
etc…
いったい誰のためのルールなんでしょうか?
そのルールを守ったり破ったりして、だれが得したり損するのでしょうか?
また「寛容さ」は、意識して他人を思いやったり、意識して寄付をしたりすることでスコアアップすることは出来ると覆いますが、意識してやろうとすることは、たいてい長続きしません。
大切なのは無意識で実践できることで、無意識でできるような仕組みを作ることです。
政府は週休3日制やリモートワークなど、次世代の働き方を推進していくべきです。
時間もお金も余裕のない我々が、他人に対して寛容になれと言われてもとうてい無理な話です。
自由な時間を作れば、心に余裕を持つことができ、他人を思いやる気持ちも生まれてきます。
「労働時間」が長い ⇒ 「寛容さ」が低くなる ⇒ 「幸福度」が低くなる
年収が増えれば人生の幸福度も上がる?
年収800万円で幸福度は頭打ちになる?
年収と幸福度の関係については、2015年にノーベル経済学賞を受賞したプリンストン大学のアンガス・ティートン教授が興味深い研究結果を公表しています。
参考記事:年収800万円が幸福度の限界点?年収と幸福度の関係とは
教授によると、年収が約800万円までは、年収が上がるとともに幸福度も上がっていく傾向があるものの、年収800万円を超えると、それ以降は幸福度の上昇ペースが鈍化していくらしいです。
年収800万円の会社員は、税金や社会保険などを引いて、手取りが600万円~680万円ほどと言われております。月に50万円~57万円ほど使うことができる計算です。
これくらいの収入があれば、住宅や車などの固定費を引いても、余裕のある生活が出来ると思います。
逆をいうと、これ以上収入が増えても、浪費をりするばっかりで生活の満足度は上がっていかないということになります。
金持ちでもなく貧乏でもない。
お金があればあるほど幸せになれるというものでもないようです。
私が転職によって得られた満足度はお金より時間です
労働者として雇用される立場である限り、年収の多少UPでは幸福度は上がりません。
まず、日本の労働者の平均年収を基に考えていきたいと思います。
数字がブレるとややこしいので、私と同じ39歳男性正社員のデータを引用します。
会社の規模が大きくなれば、年収も増えることがわかります。
私が最初に勤めた会社は従業員250人ほどの中小企業で、退職時(37歳)のときの年収は550万円
転職した後の会社は大企業グループ会社で従業員は1000人ほどで、現在(38歳)の年収は650万円
ほぼ統計調査通りの収入です。
私は年収が100万円増えても、生活レベルや満足度はさほど変わりませんでした。
ただ私の場合、転職前と転職後で1時間ほど早く帰れています。
私にとっては、どちらかというと収入が増えたということよりも、1時間でも早く帰れていることの方が満足度が高いです。
家に帰って妻と一緒に食事が出来たり、YoutubeやNETFLIXを見たり、本を読んだり、
大好きなサウナに寄って帰ったり、空いた時間を有意義に過ごすことが出来ています。
既に転職をされた方、もしくは今から転職を検討されている方に関しては、給料はもちろん大事なポイントですが、自由な時間が増えるということが、それ以上に人生を豊かにするということを頭の片隅に置いて、転職活動をして頂きたいと思います。
まとめ
私たち日本人は、今まで会社で労働することに人生の大半を費やしてきましたが、これからはそういう時代ではないと思います。
自由な働き方を行政が推進し、個人がそれに取り組むことで、日本のライフスタイルは変化していき、日本の幸福度アップにつながるはずです。
この記事では、日本の幸福度についてレポートしました。