私は今年40歳のサラリーマンです。
そんな私が、日本の働き方に対してモノ申したいと思います。
日本の企業が終身雇用を約束できないこの時代、私たちは会社に頼らず、自分の生活は自分で守るしかありません。
本業以外の時間で、スキルアップや副業に取り組みたいですが、本業の拘束時間が長く、なかなか時間が作れない日常を過ごされている方も多いのではないでしょうか。
終身雇用を約束できない会社が、私たちの時間をそ長時間拘束することに対して、何かモヤモヤとした感情が沸きます。
日本の労働時間は世界でもトップクラス
世界の労働時間ランキングに騙されています
日本の年間労働時間1607時間、世界で27位。
日本って思ってたよりホワイトな働き方なんだなー!
数字だけを見るとたしかにそうですね。
もう少しデータを整理してみましょう!
日本の年間休日の平均日数は120日と言われています。
365日 - 120日(休日) = 245日(年間出勤日数)
8時間(1日の所定労働時間)×245日(年間出勤日数)=1,960時間(年間所定労働時間)
・・・・・・・アレ?
実はこのランキングデータに使用されている年間労働時間は、パートタイムやアルバイトも含まれています。
非正規雇用の多い日本
雇用に占める非正規雇用者の割合は、日本は全体の20%です
アメリカが11%、お隣の韓国は10%で、どちらも日本の半分ほどです。
この数字からわかるように、非正規雇用者の数が他国に比べて日本は多いのです。このデータが日本の労働時間を短くみせている要因の一つです。
サラリーマンの年間労働時間
2021年度の統計調査によると、日本の月平均残業時間は24時間。
1960時間(年間所定労働時間) + 24時間(月間残業時間)×12ヵ月
= 2,248時間(年間総労働時間)
日本は年間労働時間1位メキシコの2,128時間を超えますね。
途上国であるメキシコは、かつての経済成長期の日本のように長時間労働をしています。
企業にもよりますが、日本でフルタイムで勤務している労働者は、そんなバリバリの途上国であるメキシコの平均労働時間よりも長く働いているのがわかります。
日本の労働時間は世界で27位は、誤解を生むデータではないでしょうか。
日本の労働時間はもっと短くでもいいのでは?
生産性の悪い日本の労働環境
日本は世界のGDPランキング3位の超経済大国です。
しかしながら、一人当たりGDPは世界で30位。
生産性が悪いのはこの数字からわかります。
世界の1人当たり名目GDP 国別ランキング・推移(IMF)
日本の経済成長は30年近く横ばいです。
これから労働人口が減っていくなか、GDPのさらなる低下はもはや逃れられない現実となっています。
考えてみてください。1日8時間労働のなかで、本当に集中している時間ってどのくらいあると思いますか?
とある研究結果では、実際に生産的に働いているのは8時間のうちの3時間ほどらしいのです。
時間外労働が当たり前の社会
労働基準法の改正により、時間外労働は月45時間、年360時間となりました。
それでもまだ長すぎませんか?
これだと、45時間までは働いて良しと解釈する企業も出てきますよね。
冒頭にも申し上げたとおり、日本企業の終身雇用制度は崩壊しつつあるなかで、会社が個人の大切な時間を拘束するのはおかしいです。
私も以前はサービス残業をするのは当たり前だと思っていました。
周りの皆が当たり前のようにそうしていたからです。
会社によって社風というものがあります。
そういう会社は、労働基準局が入ろうが経営コンサルタントが入ろうが、変わることはありません。
会社の体質を変えるよりも自分自身を変えた方が早いです。
今の時代は、以下のような退職代行サービスもあるので、心当たりのある方は検討すべきです。
日本の社会が目指すべきはドイツ?
ドイツでは年間の労働時間は1,356時間、世界基準でも低い水準です。
ドイツでは1994年に時間外労働に対する割増賃金の支払い義務を撤廃しました。
なぜ割増賃金の撤廃をしたかというと、ドイツでは労働時間を短くするために、時間外労働の分を後日休暇などに利用できる仕組みを作り、労働環境の改善に努めました。
「ドイツの優れた労働生産性」についての記事です。
労働時間貯蓄制度は日本でも導入可能?実現性やメリットを紹介
いっぽうの日本では、2023年4月1日より、60時間を超える時間外労働に対して割増賃金率を25%から50%に引き上げされました。
このことにより労働時間の縮小に一定の効果はあるでしょう。
ただし、コンプライアンス重視の大手企業は労働時間の短縮に取り組みに力を入れますが、中小企業をはじめ、業種や職種によっても労働時間の格差が生まれているという現実も認識する必要があります。
日本に必要なのはドイツのような、割増賃金ではない長時間労働の抑止力ではないでしょうか。
本業の時間を減らしてスキルアップを目指す
本業の労働時間を少なくして、それ以外の時間でスキルアップや起業、または副業に取り組むことで、個人の働く意欲を刺激し、結果的に日本の成長に繋がると考えています。
長時間労働を強いられ生産性が悪い状態では、そんな意欲が生まれるはずもありません。
そして企業は週休3日制や一日7時間勤務制をもっと積極的に取り入れるべきです。
生産性の悪いデータが出ているこの国で、一日8時間が7時間になったとして、影響を受ける人はごく一部ではないでしょうか。
今まで8時間で働いていた人たちは、7時間に短縮されてもきっと仕事を終えることが出来るでしょう。
まとめ
労働時間の長い日本では、十分な幸福度を得ることができない現実があります。
労働時間の短縮をすることで、その人の人生はきっと豊かになるに違いありません。
本当に大切なものはお金で買えないのです。
そんななか社会の同調圧力や低賃金により、我々はなかなか行動に移せません。
行政の制度をもって、日本の労働時間が短縮されることを切に願います。
この記事では長時間労働に慣れてしまった日本の社会についてレポートしました。